家や外出先から会社のパソコンへつないで仕事をする働き方が、めずらしくなくなりました。ところが「その日の通信をどれくらい使うのか」を聞かれて答えられる人は多くありません。調べても出てくるのは会議の通信量の話ばかりで、画面を送り返す通信と、ファイルを出し入れする通信が抜けているからです。
この記事では、外から会社の環境へつないだ日の通信を三つに分け、それぞれの増え方のくせを並べます。そのうえで、三十分だけ測って自分の一日ぶんの数字をつくる手順を置きます。通信量は使うしくみ・画質の設定・回線の状態で大きく変わりますので、ここに書く増え方はあくまで目安として読んでください。

外からつなぐ日の通信は、三つに分けると数えられます
まとめて「仕事で使った」と数えると、多い日と少ない日の理由がわかりません。分け方は次の三つで足ります。
- 画面を送り返す通信=手元の端末に、向こうのパソコンの画面が絵として届きます
- ファイルを出し入れする通信=書類や写真そのものが行き来します
- 会議の通信=音声と映像が、つないでいるあいだずっと流れます
この三つは増え方のくせがまったく違います。一つめは「画面がどれだけ動いたか」、二つめは「ファイルの大きさ」、三つめは「つないでいた時間」で決まります。だから、同じ八時間でも日によって倍ちがうことが起こります。

いちばん読みにくいのは、画面を送り返す通信です
画面の転送は、向こうの画面を絵にして送り続けるしくみです。ここで効いてくるのは画面がどれだけ動いたかです。動いた部分だけを送る作りになっているものが多いため、次のような差が出ます。
- 表計算の画面を開いたまま考えている時間=ほとんど動かないので、驚くほど軽くなります
- 長い資料をスクロールし続ける=画面全体が毎回書きかわるので、一気に重くなります
- 向こうの端末で動画や動きのある資料を再生する=映像をそのまま送るのと近い状態になります
- 画面の数と細かさ=二画面にすると送る面積が倍になります。細かい表示ほど増えます
裏を返すと、ここは自分で軽くできる部分でもあります。画質を落とす設定、背景の壁紙を無地にする、使わない画面を一つ閉じる、資料は向こうで開かず手元へ落としてから読む——いずれも効きます。外にいる日だけ設定を切り替える、という使い分けでも構いません。
ファイルの出し入れは、唯一きれいに数えられます
二つめは分かりやすい部分です。やりとりしたファイルの大きさが、そのまま通信量になります。十メガの書類を持ってくれば十メガ、戻せばもう一度十メガです。見落としやすいのは次の二点です。
- 往復で二回数える=手元へ落として直して戻すと、同じファイルが二度流れます
- 自動で合わせにいく設定が裏で動く=自分が触っていなくても、共有の置き場が同期して出入りします
写真や動画を扱う仕事だと、ここが全体の大半を占めることがあります。先に一日ぶんのファイルをまとめて持ってきておき、そのあとは手元で作業する、という進め方にすると、外にいる時間の通信はかなり落ち着きます。
三十分だけ測って、自分の数字をつくる
一般的な目安をいくら集めても、自分の仕事のしかたには当てはまりません。測るのは三十分で足ります。
- 端末の通信量の画面を開き、計測を一度リセットする=携帯回線ぶんの数字が見える画面にします
- ふだんどおりに三十分だけ仕事をする=多い日でも少ない日でもなく、ふつうの三十分にします
- 終わったら増えた分を見る=この数字が、あなたの三十分です
- 二倍して一時間ぶん、作業時間をかけて一日ぶんにする
- 外で働く日数をかけて、一か月ぶんにする
会議が入る日は、会議のぶんを別に足してください。音声だけのときとカメラを入れたときの差はビデオ会議・オンライン通話は何GB使う?にまとめてあります。速さのほうが気になる場合は動画も会議も止まらないのは、どれくらいの速さからかが近い内容です。

書き出すときは、次の形にしておくと翌月も使い回せます。
| 項目 | 自分の数字 | 一か月ぶん |
|---|---|---|
| 画面を送り返す通信(一時間あたり) | ×作業時間×日数 | |
| ファイルの出し入れ(一日あたり) | ×日数 | |
| 会議(一時間あたり) | ×会議時間×日数 |
重ね方は「主と控え」で決めると迷いません
数字が出たら、どの回線で受けるかを決めます。一本ですべてまかなおうとせず、主に使う回線と、控えに回す回線を分けるのが扱いやすい形です。
| 回線 | 向いている場面 | 弱いところ |
|---|---|---|
| 家の回線 | 在宅の日の主役。長い会議と大きなファイル | 止まるとその日ぜんぶ止まる |
| スマホから分ける | 短時間のつなぎ。急に外へ出た日 | 電池が減る。もとの容量を食う |
| 持ち出す一台 | 外で働く日と、家の回線が止まった日 | 使わない月の扱いで総額が変わる |
三つめの「使わない月の扱い」が、総額をいちばん左右します。外で働く日が毎月あるなら定額の形でも無駄になりませんが、月によって外に出る日数が大きく違う人だと、使わない月のぶんがそのまま重なります。その場合は、少ない月に合わせておいて必要な月だけ足す形のほうが小さく収まります。
仕事と家庭で同じ回線を使っている人は、経費の数え方も変わります。分け方の考え方は家の回線を仕事にも使うと、確定申告で「按分」が要るにまとめています。
止まったとき、何分で困るかで控えを決める
最後に、控えをどこまで用意するかです。判断の軸は費用ではなく、止まったときに何分で困るかです。
- すぐ困る=会議の司会、顧客との画面共有、締め切り当日の提出。別系統の回線を手元に置いておく価値があります
- 十数分なら待てる=自分の作業だけの時間帯。スマホから分ける方法で足ります
- その日のうちなら構わない=控えを常備しなくても回ります
同じ人でも時間帯で変わるので、いちばん困る時間に合わせて決めておくと間違いません。外で一時間だけ片づける日の組み立てはサービスエリアで一時間だけ仕事を片づけるも参考になります。
使う月だけ使える、チャージ式のWiFi
外で働く月だけ容量を足して、ずっと家にいた月は寝かせておけます。控えの一台としても置いておけます。
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