毎年の一時帰国、通信は「帰るたびに借りる」か「置いたままにする」か|帰る回数と滞在日数で、1年ぶんを数え直す
毎年1〜2回、数週間だけ日本に帰る人の通信費を、1回ぶんではなく1年ぶんで数え直します。帰る…
親の介護が始まる時期は、家にいる時間より外にいる時間のほうが長くなります。地域包括支援センター、役所の窓口、かかりつけの病院、そして施設の見学。要介護認定の申請から結果が出るまでのあいだだけでも、平日の昼間に何度も出歩くことになります。
そのあいだ、意外と困るのが自分の通信です。家の回線でも、親の家の回線でもなく、動いている自分の手元の通信。ここでは介護の手続きが続く数か月を想定して、通信の持ち方を三つ並べて比べます。

介護の準備期間には、はっきりした特徴があります。期間が数か月に限られていて、そのあいだだけ移動と連絡が集中するという点です。要介護認定は申請から結果が出るまでにおおむね一か月前後かかるとされ、その前後にケアマネジャーとの面談や施設見学が重なります。※自治体や混み具合によって前後しますので、目安としてお考えください。
普通の回線選びは「これから何年使うか」で決めます。けれど介護の準備期間は、年単位で考える話ではありません。かといって一日で終わる話でもない。この中途半端な長さが、通信の選び方を難しくしています。
介護の手続きは紙が多く、しかも同じ紙を複数の相手が欲しがります。窓口で受け取った書類を、その場で撮って兄弟や配偶者に送る場面が何度もありました、という声をよく聞きます。写真の送信は一枚あたりの通信量こそ小さいものの、枚数が増えると積み上がります。
誰がどの費用を持つか、どの施設にするか。こうした相談は、離れて暮らす兄弟とビデオ通話でやることが増えました。移動の合間、駐車場に停めた車の中や病院のロビーからつなぐことになるので、電波が心もとない場所ほど必要になります。

見学の予約は空き状況しだいで動きます。移動中に次の候補を調べ、地図を開いて向かう——この繰り返しになるため、通信が切れると予定そのものが止まります。
いちばん手軽で、追加の持ち物もありません。短期間で終わる見込みなら、これで十分足りることも多いです。弱点は二つあって、ひとつは残量、もうひとつは電池です。地図を開きっぱなしで移動し、ロビーでビデオ通話をして、というのを一日続けると、夕方に電池が心細くなります。親からの着信を受ける立場のときに、この不安はけっこう効きます。
費用はかかりません。ただし介護の手続きで回る場所は、必ずしも整っているとは限りません。役所の窓口フロアにはあっても待合にはない、施設にはあるが見学者は使えない、といった差があります。また不特定多数が使う回線で家族の個人情報や書類の写真を扱うことになるため、扱う中身によっては避けたい場面も出てきます。※設備の有無は施設ごとに異なります。
スマートフォンとは別に、通信できる端末をもう一台持つ考え方です。利点は、スマートフォンの残量と電池を手続き用の通信から切り離せること。地図も調べものもビデオ通話ももう一台に寄せておけば、親からの連絡を受ける本体は温存できます。家族が同行する日は、二人以上で同じ一台を分け合えるのも実際的です。
そしてこの時期に効くのが期間の考え方です。介護の準備は、始まりははっきりしていても終わりが読めません。使う月だけ課金するチャージ式なら、落ち着いた月は動かさずに置いておけます。二年単位の契約だと、山を越えたあとも払い続けることになりがちです。
ごく短期で、移動もそれほど多くないなら①で足ります。回る先が決まっていて設備も分かっているなら②を混ぜれば節約になります。出歩く日が週に何度もあり、家族との相談や調べものが移動中に集中するなら③が現実的です。とくに、親からの着信を絶対に取りこぼしたくない立場の人ほど、手続き用の通信を別の端末へ逃がす価値が出ます。

ここまでは手続きで動き回る自分の通信の話でした。親の家そのものにネットを用意するかどうかは、工事の手間も使う年数も違うので、別に考えたほうが失敗しません。据え置きの選択肢の比べ方は離れて暮らす親にネットを用意するなら?に、帰る日数から考える場合は実家に月数日だけ帰る人の通信にまとめています。入院や付き添いで病院に長くいる時期の備えは入院・付き添いの数週間、ネットはどうつなぐ?が近い話です。
介護の手続きが続く数か月は、住まいの回線ではなく持ち歩く通信が問われる時期です。短期なら手持ちのスマートフォン一台、設備が読めるならフリーWi-Fiを併用、出歩く日が多いなら持ち運べる一台を足す。この三択で考えると迷いません。
どれを選ぶにしても、決め手は速さや容量そのものではなく、「親からの連絡を受ける端末を、手続きの通信で消耗させないこと」だと思います。どのくらいの容量が要るかの目安はチャージWiFiの容量の選び方をご覧ください。※通信の体感は電波状況や混雑によって変わりますので、いずれも目安としてお考えください。
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