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使い方ガイド

ロケ先から写真を送る一年を記録した|出張撮影の通信は何ギガ使い、どの月に増えたか

📅 2026.10.10
屋外で家族の記念写真を撮る出張カメラマン
出張撮影は、現場が毎回変わります。回線を一本引いて待つ、という解き方が使えません。

撮った写真を、その日のうちに送ってほしい。撮影の仕事を外でするようになると、この一言がいちばん重くのしかかります。以下は、出張撮影と短い動画の仕事を続けている方から伺った一年ぶんの使い方を、通信の面だけ取り出して整理したものです。機材と設定で数字は大きく変わるので、すべて目安として読んでください。

使う前にいちばん不安だったのは、速さではなく「送り終わらないこと」

始めた当初は、スマホのテザリングだけでしのいでいたそうです。現場から数枚だけ送る分には困らない。困るのは、撮り終えたあとにまとめて上げようとしたときでした。駅の待合で送り始めて、電車に乗ったら止まり、着いたら最初からやり直し。残り時間の表示が伸びていくのを見ているだけの時間が、毎回三十分ほど生まれていたと言います。

不安の正体は「回線が遅いこと」ではなく、「終わるかどうかが読めないこと」でした。納品の約束は時刻で切られているのに、こちらの手元には終わる時刻の見通しがない。だから持ち出し用の一台を足す前に、まず何にどれだけ出ていくのかを数えるところから始めています。

足す前に、一回の仕事で何が出ていくのかを数えた

撮影中のカメラの背面モニターに人物が映っている
送る量は、撮った枚数ではなく「どの形式のまま送るか」で決まります。

写真と動画の、おおよその大きさ

目安として、次のくらいの幅で考えておくと見積もりが立ちます。

  • 一眼で撮ったJPEG画像:1枚およそ5〜10MB
  • ロー画像(RAW):1枚およそ25〜45MB
  • 4K動画:1分あたりおよそ300〜500MB
  • スマホで撮った短い動画:1分あたりおよそ50〜200MB

この幅があるので、「100枚送る」という言い方では量が決まりません。JPEGの100枚ならおよそ0.5〜1GB、ロー画像を含めると3〜5GBに届きます。撮影が半日で300枚になる現場なら、形式を選ばずに全部上げた瞬間に十数GBが出ていく計算です。

一回の現場で、本当に現場から送る必要があるもの

数えてみると、当日その場で送る必要があるのは全体のごく一部でした。先に届けるのは、確認用の小さい画像が数十枚と、短い動画が1本か2本。残りは持ち帰って選び、仕上げてから送る。ここを分けただけで、現場から出ていく量は1回あたり数百MBから1GB台に収まるようになったそうです。

一年使ってみて、効いたのは「移動時間が送る時間に変わる」ことだった

帰る前に、確認用の分が終わっている

持ち出しの一台を鞄に入れておくと、撤収のあいだや移動の待ち時間に上げ始められます。帰宅してから机に向かうまでの数時間が、そのまま納品までの猶予に変わりました。速くなったのは回線ではなく、送り始める時刻のほうだった、という言い方が近いかもしれません。

スマホを別の役に残せた

テザリングを続けていた頃は、送っているあいだスマホが熱を持ち、電池も減り、連絡にも使いにくい状態になっていました。送る役を別の機械に渡すと、スマホは連絡と地図と決済のために空けておけます。現場で先方から電話が入る仕事では、この差が実務に効きます。

見るべきは下りではなく上りだった

送る仕事では、速さの話が逆になります。普段気にしている下り(受け取る側)ではなく、上り(送る側)で終わる時刻が決まる。環境によって大きく変わりますが、上りが細い場所では同じ量でも数倍の時間がかかります。用途ごとの速さの考え方は動画も会議も止まらないのは、何Mbpsからかに整理してあります。

合わなかった点も、そのまま書いておきます

屋外でジンバルを使って動画を撮影する人
屋外は電波が安定しやすい一方、地下や山あいの現場では事情が変わります。

電波が細い現場では、結局その場では上がらない

地下のスタジオ、鉄筋の建物の奥、山あいの会場。こうした現場では、持ち出しの一台を持っていても現場からは送れませんでした。できたのは「送れないと分かるのが早くなった」ことだけです。これは機械の問題ではないので、現場の下見のときに電波の入りを一度見ておくほうが確実でした。

全部を現場から上げようとすると、量が跳ねる

便利になると、つい全部を上げたくなります。ロー画像のまま自動で同期する設定にしていた月は、ひと月の量が普段の三倍以上になりました。自動で上がっていく仕組みは便利ですが、量の読めなさがそのまま戻ってきます。写真と動画の自動の同期については写真と動画の自動バックアップは、月に何GB出ていくのかで分解しています。

電池は、思っていたより早く減る

送り続けているあいだは機械が働き続けるので、半日の現場で電池が先に切れたことが何度かあったそうです。持ち出しの一台を足すなら、電池をどう持たせるかも同じ日に決めておくほうがいい。外での電池切れについては外出先でWiFiだけ先に電池が切れるにまとめてあります。

一年を数え直すと、使ったのは何か月だったか

いちばん意外だったのはここでした。一年を振り返ると、現場から送る必要があったのは十二か月のうち七か月ほど。残りの月は、撮影そのものが少ないか、持ち帰って仕上げるだけで足りていました。つまり通信は、毎月同じだけ要るものではなく、仕事の入り方にそのまま連動していたということです。

この「使う月と使わない月がある」という形は、料金のかたちを選び直す理由になります。毎月同じ額を払い続けるのか、要る月だけ足すのか。十二か月ぶんを並べて数える手順は使う月と使わない月がある人の通信費は、12か月で分解すると答えが出るに書きました。あわせて、仕事で使う通信を家の回線と分けておくと、確定申告のときの按分そのものが要らなくなります(家の回線を仕事にも使うと、確定申告で「按分」が要る)。

これから始める人が、最初に決めておく4つ

  • 現場から送るものと、持ち帰るものを分ける。全部を現場から上げない。
  • 上りの速さで考える。終わる時刻を決めるのは送る側の速さです。
  • 電池と置き場所を同時に決める。鞄の奥より、電波の通る位置に。
  • 仕事の入らない月をどうするかを先に決める。止められる形かどうかを契約の前に確認する。

撮影に限らず、現場から記録を上げる仕事はだいたい同じ構造をしています。1件あたりから積み上げる考え方は訪問の仕事の通信費を、1件あたりから積み上げるも参考になります。

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