毎年の一時帰国、通信は「帰るたびに借りる」か「置いたままにする」か|帰る回数と滞在日数で、1年ぶんを数え直す
毎年1〜2回、数週間だけ日本に帰る人の通信費を、1回ぶんではなく1年ぶんで数え直します。帰る…
「無制限」と書かれた案内を見て、これで容量のことは考えなくてよくなる——そう思って契約した回線が、三週間ほどたった夜に、動画だけまともに再生できなくなりました。結論から書くと、故障でも電波の問題でもありません。契約のときに読み飛ばしていた小さな条件に、そのまま当たっていただけでした。ここでは、そのとき何を見落としていたのかと、同じ失敗を避けるために今なら契約前に何を確かめるかを順に書きます。条件は事業者や時期によってまったく異なりますので、あくまで一つの体験として読んでください。

その日は変わったことを何もしていません。夕食を片づけて、ソファで動画を見はじめた。いつもと同じ手順です。ところが再生が始まって数十秒で止まり、画質が落ち、また止まる。地図もメッセージのやり取りも普通に動くのに、動画だけが進みません。
最初に思ったのは「壊れたのかもしれない」でした。買ったばかりの機械が三週間で壊れるだろうかと思いながら、ほかに心当たりがなかったのです。ところが翌朝になると、何ごともなかったように普通に見られました。そしてまた夜になると同じことが起きる。この「夜だけ」という偏りが、あとになって効いてきます。
最初の数日は、思いつく順に手を動かしました。窓ぎわへ移す、床から高い位置に置く、本体を再起動する、つなぎ直す。手順そのものは間違っていません。つながらないときに上から順に試すことは圏外になったときの確認の順番にまとめてありますし、遅いと感じたときの原因の切り分けも別に整理しています。
けれど今回は、どれも空振りでした。置き場所を変えても夜は止まり、朝は何もしなくても直る。ひととおり試し終えた時点で、原因は機械の側ではなく契約の側にあるらしい、とようやく思い当たりました。
契約の案内をあらためて開くと、大きな文字の下に注記があり、提供条件を書いたページへのリンクがありました。そこには、おおむねこういう趣旨のことが書かれていたのです。——一定以上の通信があった場合、混み合う時間帯の速度を制限することがあります。
つまり「無制限」が指していたのは、多くの場合「使える通信量に上限を設けない」ことであって、「どんなときも同じ速さで使える」という意味ではありませんでした。私はその二つを同じものだと思い込んでいたわけです。ここは事業者ごとに書き方も条件も違うところなので、契約の前にその一文を探すかどうかで、あとの体験がかなり変わります。

もうひとつの読み違いは、期間の取り方でした。残量というと、月のはじめに与えられた量が月末に向けて減っていくもの、と考えます。ところが制限の判定は月の合計ではなく、直近の数日ぶんや一日ぶんといった、もっと短い窓で行われることがあります。
この違いは実際には大きくて、月の前半にまとめて使うと、月末を待たずに速度が落ちる場合が出てきます。逆に一日ぶんを平らにならせば、同じ総量でも起きにくい。残量を日数に直して考える手順は残りのギガが何日もつかの逆算に書きましたが、制限の判定期間は、その計算の前提そのものを変えてしまいます。

「夜だけ」の理由もここにありました。混み合う時間帯という条件は、自分の使い方とは関係なく、同じ回線を使う人が増える時間に効いてきます。家のなかを見ても、夕食のあとは動画・調べ物・ゲーム・通話が一斉に立ち上がりやすい。つなぐ台数が増えたときに起きることは以前に書いたとおりです。
私の場合、外での仕事は昼のうちに終わっていて、通信の山は完全に夜へ寄っていました。ひと月の総量としては人並みでも、山の高さだけが夜に集中していたのです。ギガが思ったより早く減る理由と並べて見ると、量ではなく形の問題だったと分かります。
| 確かめること | 見つけ方の目安 |
|---|---|
| 「無制限」が指しているのは何か | 大きな文字ではなく、注記や提供条件のページを開く |
| 制限の判定はどの期間で見るか | 「一日」「三日」「直近の数日」といった期間の記述を探す |
| 制限がかかるのは何時ごろか | 「混み合う時間帯」に具体的な時刻が添えられているかを見る |
| 制限中はどのくらいの速さになるか | 数値の目安が書かれていれば控えておく(書かれていないこともある) |
この四つは、店頭でも案内ページでも五分あれば確かめられます。書かれていなければ「書かれていない」ということが分かるので、それ自体が判断の材料になります。同じ構造は料金の側にもあって、月額だけを見ていると総額を読み違えることがあります。
この失敗のあと、私は考え方を変えました。「上限のない回線を探す」のではなく、「上限がある前提で、自分の山に合わせて足す」形にしたのです。
毎月きっちり同じだけ使うなら、定額で持ち続けるほうが向いています。けれど月ごとの差が大きい人——出張のある月、子どもが家にいる月、動画をまとめて見る月——は、必要になった月にだけ足せるほうが読み違えが起きにくい。使う量そのものより、足りなくなったときにどうするかを先に決めておけるからです。
なお、速度や快適さは場所・時間帯・電波の状況によって変わります。ここに書いたことも一つの目安として受け取っていただければと思います。
買い切りの本体に、必要な月だけ容量を足して使うかたちです。使わない月に基本料が積み上がらないので、月ごとの差が大きい使い方と相性がよく、「足りなくなったときにどうするか」を先に決めておけます。
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